ブログ一覧に戻る
経営・組織

2026年、エンジニアの仕事は「設計」と「発想」だけになる—社長が今すべき備え

AIがコードを書く時代に、人間に残る価値とは

2026年1月3日伊藤翔太8分で読める
6
2026年、エンジニアの仕事は「設計」と「発想」だけになる—社長が今すべき備え

概要

2025年、システム開発の世界は激変しました。AIがコードを書くようになり、「プログラマー」という職種の意味が根本から変わりつつあります。私自身、今ではコードをほとんど見ずにシステムを作っています。この変化は、中小企業の社長にとって何を意味するのか。この記事では、エンジニアの仕事の未来と、社長が今すべき備えについてお伝えします。


2025年に起きたこと:AIがコードを書く時代

2025年、私は確信しました。

コードを書くという仕事は、AIに完全に置き換わった。

私自身の経験です。

以前は、システムを作るとき、コードの構造を理解し、部分的には自分で書くこともありました。でも今は違う。

コードを見ずに、システムが完成する。

30分の面談で要件を聞き、AIに設計を伝え、翌日にはプロトタイプができている。コードを1行も書かずに。

これは私だけの話ではありません。世界中で同じことが起きています。


「AIより優秀なエンジニア」は何%いるか

ここで、挑発的な問いを投げかけます。

今のAIより優秀なエンジニアは、世の中に何%いると思いますか?

私の実感では、1%以下

野球で例えるなら、

  • 大谷翔平クラス:AIを超える神プログラマー(0.1%未満)
  • 日本のプロ野球選手クラス:今のAIと同等レベル
  • 草野球クラス:一般的なプログラマー

つまり、大多数のプログラマーは、すでにAI以下のスキルしか持っていない

これは批判ではなく、事実の指摘です。

AIは、

  • 大量のコードを瞬時に書ける
  • 構造の分析、設計の分析ができる
  • 一文字の違いも見逃さない
  • 疲れない、ミスしない(少なくとも人間より少ない)

なぜ、人間がやった方がいいんですか?

この問いに、明確な答えを持っている企業は少ないはずです。


人間に残る仕事は何か

では、人間には何が残るのか。

残る仕事①:発想する

「こういうサービスがあったらいいな」 「この問題は、こう解決できるのでは」 「世の中をこう変えたい」

0から1を生み出す発想は、まだ人間にしかできません。

AIは「問い」を与えられれば答えを出せる。でも、「問い」自体を生み出すのは、人間の仕事。

残る仕事②:設計する

発想を、システムの形に落とし込む。

  • どんな業務フローにするか
  • どんな画面構成にするか
  • どんなデータを持つか
  • どうやって収益化するか

発想を「実現可能な設計」に変換するのは、まだ人間の仕事。

AIは設計を伝えれば実装できる。でも、「何を設計すべきか」を決めるのは、人間。

残る仕事③:責任を取る

最終的な判断、承認、責任。

AIが出した回答を、「これでいい」と判断する。システムが本番稼働したとき、責任を取る。

判断と責任は、人間にしか負えません。


「エンジニア」の定義が変わる

これを踏まえると、「エンジニア」という言葉の意味が変わります。

従来のエンジニア

  • コードを書く人
  • 技術的な問題を解決する人
  • プログラミング言語に詳しい人

2026年以降のエンジニア

  • システムを設計する人
  • AIに適切な指示を出す人
  • ビジネスとテクノロジーをつなぐ人

「コードを書く技術者」から「システムを設計する企画者」へ。

これが、エンジニアの仕事の変化です。


システム開発会社の多くは、まだ気づいていない

驚くべきことに、この変化に気づいていないシステム会社が多い。

私が2025年に出会ったあるシステム会社は、まだオフショア開発をしていました。ベトナムやフィリピンに発注して、人間がコードを書いている。

「AIでコード書いてないんですか?」と聞いたら、「まだそこまでは……」という答え。

AIがプロ野球選手レベルで書けるのに、草野球レベルの人間に発注している。

なぜこんなことが起きるのか。

  • 変化を認めたくない
  • 既存のビジネスモデルを変えたくない
  • AIを過小評価している

でも、現実は変わらない。AIの方が速く、安く、品質が高い。


中小企業の社長にとっての意味

この変化は、社長にとって2つの意味があります。

意味①:システム開発のコストが劇的に下がる

従来、システム開発は「人月」で計算されていました。

  • エンジニア5人 × 6ヶ月 = 30人月 = 2,400万円

こんな見積もりが当たり前だった。

でも、AIがコードを書くなら、この計算は成り立たない。

従来3,000万円かかったシステムが、100万円以下で作れる時代。

これが、すぐそこまで来ています。

意味②:「発想」の価値が相対的に上がる

コードを書くコストがゼロに近づくと、「何を作るか」の価値が相対的に上がります。

  • 同じシステムを作るなら、誰でも安く作れる
  • 差がつくのは「何を作るか」「どう設計するか」

つまり、社長の発想とビジョンが、競争力の源泉になる。

「こういうサービスがあったらいいな」という発想を持っている社長は、それを形にする手段が格安で手に入る時代。

発想力のある社長にとっては、最高の時代が来ています。


社長が今すべき3つの備え

この変化に備えて、社長が今すべきことを3つ挙げます。

備え①:「コードを書く」に金を払うな

今後、システム開発の見積もりで「人月○○円」という項目が出てきたら、疑ってください。

コードを書く工数に、高い金を払う理由はなくなりつつある。

払うべきは、

  • 設計の価値
  • 発想の価値
  • 責任の価値

「何時間働いたか」ではなく「何を実現したか」で対価を決める。これが、新しい時代の発注の仕方です。

備え②:「作って終わり」の会社を選ぶな

AIでコードが書けるようになった結果、「とりあえず作る」会社が増えます。

でも、作ることに価値がなくなった以上、「作って終わり」の会社には価値がない。

選ぶべきは、

  • 設計から一緒に考えてくれる
  • 成果が出るまで伴走してくれる
  • ビジネスの成長にコミットしてくれる

こういうパートナーです。

備え③:自分の「発想」を言語化しろ

社長の頭の中にある「こういうサービスがあったらいいな」を、言葉にしてください。

  • どんな問題を解決したいのか
  • 誰にどんな価値を届けたいのか
  • どういう世の中を作りたいのか

これが言語化できれば、あとはAIとエンジニアが形にしてくれる。

発想を言語化する力が、社長の競争力になります。


2027年以降に起きること

最後に、少し先の未来を予測します。

予測①:テストもAIが自動化する

すでに、テストのかなりの部分はAIが担っています。2027年には、「テストは全部AIがやりました」が当たり前になるでしょう。

予測②:保守・運用もAIが担う

「ここ使いにくい」という指摘が来たら、AIが自律的に分析・修正・テスト・デプロイまで行う。人間は「OK」と承認するだけ。

予測③:喋っている間にシステムができる

今は「面談→翌日プロトタイプ」ですが、近い将来は「喋りながらシステムが出来上がっていく」時代が来ます。

2〜3年以内に、システム開発は完全に変わる。

この変化に乗れるかどうかが、企業の明暗を分けます。


まとめ:コードの時代は終わった、発想の時代が始まる

2025年、コードを書く仕事はAIに置き換わりました。

2026年以降、エンジニアに残る仕事は「発想」と「設計」だけ。

そして、社長の発想がそのまま競争力になる時代が来ています。

「こういうサービスがあったらいいな」という発想があるなら、今すぐ形にする手段が格安で手に入る。

発想を持っている社長にとっては、今が最高のチャンス。

このチャンスを、逃さないでください。


次に取るべきアクション

まずは、頭の中にある「こうなったらいいな」を、紙に書き出してみてください。

「もしこんなシステムがあったら、自社のビジネスはどう変わるか?」

それが言語化できたら、あとは私たちが形にします。


株式会社IIWAYO|伴走CTO 社長の思考を、収益を生む仕組みに変える。