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業務効率化

コア業務に集中できていない67.3%の社員—サブ業務を消すシステム設計

雑務に埋もれる現場を、システムで救う方法

2026年1月3日伊藤翔太9分で読める
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コア業務に集中できていない67.3%の社員—サブ業務を消すシステム設計

概要

「社員がコア業務に集中できていない」——多くの社長が感じているこの問題には、数字の裏付けがあります。BPOテクノロジーの調査によれば、67.3%の会社員が「サブ業務によってコア業務の時間が削られている」と回答しています。つまり、3人に2人が雑務に埋もれている。この記事では、サブ業務を消すシステム設計の考え方をお伝えします。


67.3%という数字の意味

BPOテクノロジーが実施した「会社員の業務実態調査」の結果です。

67.3%の会社員が、サブ業務によってコア業務の時間が削られていると回答

この数字を、社長の立場で考えてみてください。

  • 10人の社員がいれば、7人がコア業務に集中できていない
  • 給与の3分の2近くが、「本来やるべきこと以外」に消えている
  • 生産性向上の余地が、ここに眠っている

サブ業務を減らせば、それだけでコア業務の時間が増える。

当たり前の話ですが、多くの企業でこれができていません。


「コア業務」と「サブ業務」とは何か

まず、定義を明確にします。

コア業務

会社の価値を生み出す、本質的な業務。

  • 顧客への提案・商談
  • 製品・サービスの開発
  • 施術・施工などの専門スキル
  • 戦略立案・意思決定

これらが増えれば、売上・利益が伸びる。

サブ業務

コア業務を支えるための、付随的な業務。

  • 日報・報告書の作成
  • データ入力・転記
  • スケジュール調整
  • メールの振り分け・返信
  • 資料の印刷・ファイリング
  • 経費精算

これらは必要だが、それ自体は価値を生まない。


なぜサブ業務が増えるのか

サブ業務が増える原因は、大きく3つあります。

原因①:システムが分断している

よくあるのが、こんな状況。

  • 顧客情報はスプレッドシートに
  • 売上データは会計ソフトに
  • スケジュールはGoogleカレンダーに
  • コミュニケーションはLINEに

それぞれのツールが連携していないから、人が「橋渡し」をしなければならない

データを転記する、ファイルを移動する、情報を伝達する——これがサブ業務の正体です。

原因②:確認・承認のフローが多い

「念のため確認」「上長の承認」が多いと、サブ業務が増えます。

もちろん、チェック体制は必要。でも、本当に必要なチェックと、惰性でやっているチェックを区別できていない企業が多い。

結果、チェックのためのチェック、確認のための確認が発生する。

原因③:「手作業」がデフォルトになっている

「昔からこうやっている」という理由で、手作業が続いている業務。

  • 毎日同じデータを手入力している
  • 毎週同じフォーマットでレポートを作っている
  • 毎月同じ作業を繰り返している

これらは、システム化すれば自動化できる業務です。

でも、「ずっとこうだったから」という理由で、手作業が温存されている。


サブ業務を消す3つのシステム設計原則

サブ業務を減らすシステム設計には、3つの原則があります。

原則①:入力は1回だけ

同じ情報を、複数の場所に入力させない。

ダメな例:

  • 予約を受けたら、スプレッドシートに入力
  • 同じ内容を、施術者へのLINEにも書く
  • さらに、日報にも書く

良い例:

  • 予約を受けたら、システムに1回入力
  • 施術者への通知は自動で飛ぶ
  • 日報にも自動で反映される

「一度入力したら、あとは自動で流れる」設計。

これだけで、サブ業務は大幅に減ります。

原則②:例外だけ人が対応

すべてを人がやる必要はありません。

定型的な処理はシステムが自動で行い、例外だけ人が対応する。

たとえば、顧客からの問い合わせ対応。

  • よくある質問は、AIが自動回答
  • AIの確度が80%未満のものだけ、人が確認
  • クレームや複雑な問い合わせは、担当者にエスカレーション

「80%を自動化し、20%に人を集中させる」設計。

原則③:通知は必要な人に、必要なタイミングで

「念のため共有」が、サブ業務を増やします。

必要な人に、必要な情報を、必要なタイミングで届ける。

たとえば、承認フロー。

  • 通常の申請は、自動承認
  • 金額が○万円以上のときだけ、上長に通知
  • 異常値を検知したときだけ、アラートを出す

「関係ない通知は来ない」設計。

これで、無駄な確認作業が減ります。


具体例:整体院のサブ業務を消す

ある整体院での実例を紹介します。

Before:サブ業務に埋もれる現場

施術者の1日を見てみましょう。

時間内容種別
9:00出勤、予約確認サブ
9:30施術準備サブ
10:00施術(お客様A)コア
11:00カルテ入力サブ
11:15次回予約の電話サブ
11:30施術(お客様B)コア
12:30昼休憩-
13:30施術(お客様C)コア
14:30LINEで予約対応サブ
15:00施術(お客様D)コア
16:00日報作成サブ
16:30ブログ執筆サブ
17:30清掃、退勤準備サブ

コア業務(施術)は4時間、サブ業務は4時間以上。

施術者の時間の半分以上が、サブ業務に消えています。

After:システムでサブ業務を消す

システム導入後の1日。

時間内容種別
9:00出勤(予約は前夜に自動通知済み)-
9:30施術準備サブ
10:00施術(お客様A)コア
11:00施術(お客様B)※カルテは音声入力で自動記録コア
12:00昼休憩-
13:00施術(お客様C)コア
14:00施術(お客様D)コア
15:00施術(お客様E)コア
16:00施術(お客様F)※予約はウェブで自動受付コア
17:00退勤(日報・ブログはAIが自動生成)-

コア業務(施術)が6時間に増加。1日2件多く施術できる。

消したサブ業務

  • 予約確認:前夜に自動通知、当日の確認不要
  • カルテ入力:施術中の会話を録音→自動でカルテ化
  • 予約対応:ウェブで24時間自動受付
  • 日報作成:Googleカレンダーから自動生成
  • ブログ執筆:施術中の会話からAIが自動生成

経営インパクトの試算

この整体院の例で、経営インパクトを試算してみます。

前提条件

  • 施術者3名
  • 施術単価:6,000円
  • 月間営業日:25日

Before

  • 1人あたり1日4件施術
  • 月間施術数:4件 × 3人 × 25日 = 300件
  • 月間売上:300件 × 6,000円 = 180万円

After

  • 1人あたり1日6件施術
  • 月間施術数:6件 × 3人 × 25日 = 450件
  • 月間売上:450件 × 6,000円 = 270万円

月間売上が90万円増加。年間で1,080万円のインパクト。

人を増やさず、システムでサブ業務を消すだけで、これだけの効果が出ます。


サブ業務を消す優先順位の決め方

すべてのサブ業務を一度に消すのは、現実的ではありません。優先順位をつけましょう。

優先度の判断基準

基準高優先低優先
頻度毎日発生月1回
時間1回30分以上1回5分以下
難易度単純作業判断が必要
影響範囲複数人が同じ作業特定の人だけ

「頻度が高く、時間がかかり、単純で、みんながやっている」業務から消す。


まとめ:サブ業務を消せば、コア業務が増える

67.3%の社員がコア業務に集中できていない。

この数字を改善する方法は、シンプルです。

サブ業務を、システムで消す。

  • 入力は1回だけ
  • 例外だけ人が対応
  • 通知は必要な人に、必要なタイミングで

この3原則でシステムを設計すれば、社員はコア業務に集中できるようになります。

結果、生産性が上がり、売上が伸びる。

これが、システム化の本質的な価値です。


次に取るべきアクション

まずは、現場の1日を観察してください。

「この人は今日、何時間コア業務をやっていたか?」

その時間が少なければ少ないほど、システム化の余地があります。


株式会社IIWAYO|伴走CTO 社長の思考を、収益を生む仕組みに変える。